2008年1月31日木曜日

石屋製菓 “ガラス張り”で再出発 白い恋人パーク 社長ら出迎え

石屋製菓(札幌、島田俊平社長)は三十一日、看板商品「白い恋人」の賞味期限改ざんなどの不祥事発覚を受けて昨年八月から営業を停止していた札幌市西区宮の沢の観光施設「白い恋人パーク」の営業を全面再開した。
 白い恋人パークは本社工場に併設され、製造ラインの見学やケーキビュッフェなどの飲食が楽しめる。午前九時の開園と同時に待ちわびた観光客らが次々と入園し、島田社長らの出迎えを受けた。島田社長は引き続き、「苦い経験を教訓として、より楽しいパークの運営に努めたい」とあいさつした。
 園内の売店では、同日に販売再開されたミルフィーユ菓子「美冬」や、チョコレートなどが並んだほか、昨年十一月に先行して販売再開された「白い恋人」をまとめ買いする人の姿も見られた。
 衛生管理体制改善の要となる「商品検査室」の作業ぶりもガラス越しに見学でき、入園者らは説明パネルなどに見入っていた。

(北海道新聞より引用」)

2008年1月25日金曜日

利礼航路新造船 サイプリア宗谷完成 5月1日就航 乗り心地に自信

稚内と利尻、礼文両島を結んでいるハートランドフェリー(札幌)の新造船「サイプリア宗谷」(三、五八○トン)が完成し、五月一日から利尻・礼文航路に就航する。
 サイプリア宗谷は、昨年九月から広島県尾道市の内海造船で建造。全長九五・七メートル、幅十五メートル。八トントラック二十一台分の車両を搭載でき、旅客定員は六百人。「クイーン宗谷」に代わって就航し、五月以降の利礼航路は四隻が運航する。
 サイプリアは、礼文島だけに自生し、国内希少野生動植物に指定されているレブンアツモリソウの学名「サイプリペディウム」にちなんで名付けた。花言葉は「君を忘れない」で、「一度訪れた土地に再び来てもらいたい」(同社)という願いを込めたという。
 サイプリア宗谷は利礼航路では初めて、横揺れを軽減するための安定装置を設置。同社は「ぜひ乗り心地を確かめてほしい」と話している。
 二十日には尾道市で進水式が行われた。表健一稚内支店長らが見守る中、サイプリア宗谷は瀬戸内海にゆっくりと滑り出した。今後、内装の仕上げ工事を行い、四月下旬に稚内港に入港する。

(北海道新聞より引用)

2008年1月19日土曜日

マックスバリュ北海道 旧協会病院跡に道南2号店 8月オープン予定 函館

イオングループの食品スーパー、マックスバリュ北海道(札幌)が、道南進出二号店を函館市堀川町三の旧北海道社会事業協会函館病院(函館協会病院)跡地に出店することが十八日、分かった。延べ床面積二千九百九十九平方メートルで、八月オープン予定。
 五月開業予定の一号店、石川店(石川町)から間を置かない二号店の出店計画で、地元流通関係者からは「流通業界の生き残り競争がさらに激しさを増す」という声が出ている。
 建設主は不動産投資会社エス・オー・ダブリュー(東京)。同社によると、六千五百六十四平方メートルの敷地に、平屋建て店舗を建設、マックスバリュがテナントで入る。
 規模は石川店とほぼ同じで、駐車場は百五台分。一月中にも大規模小売店舗立地法に基づく出店申請を行い、五月に着工したい考え。マックスバリュ北海道広報担当は「当社として計画を発表できる段階ではない」としている。また、これに続く道南地域への出店計画については「予定地など具体的な検討に入っているものはない」と話している。

(北海道新聞より引用)

2008年1月14日月曜日

国後島・ナマコ養殖事業 「ビジネス違法性ない」投資の会社社長が主張

北方領土・国後島でロシアの水産会社が手掛けるナマコ養殖事業に、道内の水産加工会社が投資・技術援助する計画がある問題で、この会社の社長が北海道新聞の取材に答えた。北方四島での経済活動がロシアの不法占拠を認める行為につながるとの指摘については「違法性はなく、ビジネスとして行うだけ」と語り、正式契約すれば、数億円単位の取引になることも明らかにした。
 この会社は札幌に本社を置き、カニの輸入・販売などを行っている。社長によると、ロシア産の輸入ウニを扱う関係で昨年夏、国後島の水産会社「ボズロジジェニエ」からナマコ養殖に関する提携の打診を受けた。具体的には、国後島西岸に建設予定の養殖場に道産の「稚ナマコ」を提供し、成育した段階で中国などへ輸出するという。
 ナマコは中国で高級食材として需要が増しており、サハリン南部では中国人密漁団が摘発されるなど乱獲による資源枯渇が進んでいる。同社長は「島では栽培・加工技術が進んでおらず、助言もしたい」としている。
 現在はナマコ漁が始まる四月からの開始を目指し、ボズロジジェニエと交渉中。同社長は「実現すれば億単位の事業だが条件面ではまだ折り合っていない」とも話した。
 また、ボズロジジェニエが地熱発電所の熱を利用し、島内の古釜布で温水プールを整備する計画がある点には「計画は聞いているが、関与するつもりはない」と語った。
 北方四島で日ロが共同で経済活動を行うことはロシアの管轄権容認になるとして、日本政府は反対。しかし規制する法律はなく、同社長は「本来は日本の領土。資源を育てることは決してマイナスにならない」と述べた。
 外務省ロシア課は昨年十二月下旬、同社に抗議の申し入れを行ったといい、「領土返還の前提に立つ、われわれの活動を害するもので、相いれるものではない」としている。
 国後島では昨年十二月にも、日本企業がロシア向けに輸出した鋼材が港湾整備に使われたことが明らかになっている。

(北海道新聞より引用)

2008年1月11日金曜日

カウボーイ 社長に明瀬副社長 事業の再構築急ぐ

経営再建中の食品スーパー、カウボーイ(札幌)は十日、石原坂多聞(いしはらざかたもん)社長(56)が退任し、後任に明瀬雅彦副社長(42)が昇格する人事を発表した。北陸銀行出身で財務に詳しい明瀬氏がトップに立つことで事業再生のスピードアップを図る。
 明瀬氏は二○○七年五月、豊富な財務知識や事業再生の経験を買われて管理本部長として入社。一方の石原坂氏は上場食品スーパー屈指の利益率を誇るオオゼキ(東京)の元社長として経営手腕が期待されたが、社長就任からわずか五カ月での退任となった。今後は顧問として引き続き小売り部門の指導を続ける。
 カウボーイは○六年末、創業者の中野晃氏が経営から退き、ゴールドマン・サックスとスパークスの両証券会社主導で再建に取り組んでいる。○七年三月には不動産関連事業を会社分割し、カウボーイ本体は小売りに特化。だが競争激化などで○七年九月期は五年ぶりの経常赤字に転落した。
 カウボーイの店舗は今月二十七日閉店予定の浦河店を除いて道内九店。このほか同社が運営する生鮮コンビニの百円市場が札幌市内に三店ある。

(北海道新聞より引用)

2008年1月2日水曜日

道民向けのメタボ撃退策探る 北大 200人のデータ収集

道民の生活様式に適したメタボリック症候群(内臓脂肪症候群)対策を探ろうと、今年十二月までの二年間、同症候群や予備軍の札幌市民約二百人を対象にした研究「札幌ライフスタイルスタディ」が北大などで行われている。栄養指導や運動などの教育プログラムが、どの程度同症候群を改善させるか検証したデータは少なく、結果が注目される。
 研究は、北大大学院教育学研究院の河口明人教授らでつくる研究グループが、生活習慣の是正による同症候群の改善効果を検証しようと行っている。日本の基準では同症候群は腹囲が男性八十五センチ、女性が九十センチ以上で、高血糖や高血圧、高脂血症といった生活習慣病の危険因子が二つ以上ある状態を指す。
 ただ、これらの基準は、外国や道外の研究データを基に決められており、サンプル数も少ない。河口教授は「北海道は南日本にはない雪かきの生活習慣があり、食生活にも北海道と本州では違いがある」と指摘。今回の研究結果を分析し、国が新年度から始める同症候群対策の健診や保健指導の際、北海道ならではの効果的指導法を確立したい考えだ。
 研究の協力者は公募に応じた三十五歳以上七十歳未満の百九十四人で、女性が百二十七人、男性が六十七人。男性は腹囲八十五センチ、女性は同八十センチ以上などが条件。女性の場合、糖尿病や肥満の国際的な研究者団体が定めたアジア人女性を基準にした。その上で従来の生活を継続する「通常群」と、運動をしながら栄養指導、健康教育を受ける「介入群」に分け、体重や腹囲などにどのような変化が出てくるかを見る。
 介入群は現在、研究グループが毎月行う食生活や運動の講習会に参加し、魚や豆類を積極的に利用した食事の工夫や、家庭でできるストレッチなどの運動の仕方などを学んでいる。
 河口教授は「札幌に根ざした研究で得られた科学的で確実な健康情報を、多くの道民に生かしてもらいたい」と話している。

(北海道新聞より引用)