2008年3月30日日曜日

若手育成に力 クラブ初のGMに就任した村野晋さん

札幌を運営する北海道フットボールクラブ(HFC)の村野晋管理部長が2月、育成部長も兼ね、強化部も統括するゼネラルマネジャー(GM)に就任した。GMという役職はクラブ創設後初。J1最下位クラスの強化費でJ1残留を目指す札幌で、責任は重く、苦労は多いが、生え抜きの若手を中心とした育成型のチームを目指している。  「GMといっても僕はグラウンド・マネジャー(グラウンドの管理人)だよ」と笑うが、チーム運営に当たる「管理」、若い選手を育てる「育成」、選手をスカウトする「強化」の各部門を統括する要のポジションだ。こうした兼任は珍しいが、「お金がないから一人でやらざるを得ない」と苦笑する。  就任早々、新外国人アルセウが電撃退団した。GMとしても責任が問われる。「性格的に問題があるというリスクは承知で、その能力にかけた」。かけは外れた。だが、シーズン途中で退団されるより影響は少ないと判断し、早期の契約解除を決断した。  強化費が少ないため、育成型のチームづくりを目指す。「僕も執行役員のはしくれ。強化も経営抜きには考えられない。費用対効果を考えない補強はあり得ない」と断言する。かつて補強に大金を費やした結果、累積赤字を27億円まで膨らませたクラブの「負の遺産」を踏まえての発言だ。  横浜フリューゲルス、日本サッカー協会で総務・管理の仕事に携わった後、2003年に札幌へ。若手に規則正しい生活を送らせるため、自宅に選手を招き、妻の明子さんが朝食と夕食を提供していた時期もあった。だが、限界も感じていた。  「思った以上に社会性のない選手が多く、規律がチームになかった」。04年に酒気帯び運転で人身事故を起こした選手を解雇する不祥事が起きたことをきっかけに、05年に独身寮「しまふく寮」を新設し、管理人として常駐。その結果、寮で育った石井、藤田、西、岡本の「若手カルテット」が昨年急成長し、シーズン終盤にチームの危機を救ってJ1昇格に貢献した。  現在、ユースを含め寮生は約20人。彼らの父親代わりでもある。「プロになれない子がいることも考えないと。社会性を養う必要があるし、勉強もできないといけない」。今年から、高校生のために北大大学院生を家庭教師として雇い、試験期間に勉強させている。  休みらしい休みはない。苦労の多い役職だが、「しがらみがなくて面白いクラブ。真っ白なところに絵を描くのは楽しいでしょ」。将来は、札幌をスペインのバルセロナのような総合型スポーツクラブにするのが夢。その夢を実現するための第一歩、J1残留に向けて全力を尽くす。

(北海道新聞より引用)

2008年3月24日月曜日

盲導犬と一緒に 札幌で体験歩行セミナー

盲導犬利用を考えている人のためのセミナーが二十二日からの一泊二日、札幌市内で行われ、道外在住も含む七人が犬との生活を体験した。
 北海道盲導犬協会の催し。お試しの「体験歩行」は随時行われているが、犬の手入れや排せつの世話まで、現実の生活に即したプログラムはこの機会だけ。二十三日は協会指導員と市内中心街を歩き、犬と一緒の外食も試みた。
 参加者最年長は網走市の桜井芳夫さん(77)。「普段も犬と一緒に歩けたら楽しそう」と前向きな感想を抱いていた。

(北海道新聞より引用)

2008年3月18日火曜日

聴覚障害不正、医師らの処罰検討 厚労相、自治体を指導へ

聴覚障害の身体障害者手帳の不正取得疑惑で、舛添要一厚生労働相は十八日午前の閣議後会見で、「現場(地元自治体)の窓口の対応が悪かったかもしれない。現場を指導して見直したい。処罰すべきは処罰する形でやりたい」と述べ、事実関係を調査した上で、聴覚障害を認定した医師ら関係者の処分の検討も含め、地元自治体を指導する意向を示した。また高橋はるみ知事は同日午前の会見で、行政のマニュアル見直しを検討する考えを示した。
 舛添厚労相は「社会保障は厳格なルールに基づいてやらねばならず、不正があってはいけない。制度の根幹を揺るがしかねない事だ」と指摘。不正を招いた原因について「根本的な原因がどこにあったかをよく調べ、判断したい」とした上で、「現場の窓口の対応が悪かったかもしれない。現場を指導していくし、しっかりやってもらわなければいけない」などと述べた。
 一方、高橋はるみ知事は会見で、「(市町村から)道が問題を指摘されながら放置していたことが事実なら、反省すべき点は多々ある。将来、こういうことがないよう、既定のマニュアル見直しも必要だ。市町村、国と連携して、しっかり対処したい」と述べた。
 この問題では札幌の耳鼻咽喉(いんこう)科医師(73)の診断書をもとに、確認されているだけで全道で七百十人が聴覚障害の手帳を取得、そのうち約四百人が実際は障害がなかったなどとして、手帳を返還する事態になっている。

(北海道新聞より引用)

2008年3月11日火曜日

三笠 旧幌内鉱跡で陥没 深さ20メートル、周辺通行止め

三笠市唐松青山町の民間の産業廃棄物処理場で、旧北炭幌内炭鉱の立て坑跡そばの地面が長さ四十メートル、幅七十メートル、深さ二十メートルにわたって陥没しているのが十一日までに見つかった。けが人は出ていない。陥没が広がる恐れがあることから、札幌土現は十日午後八時半から現場周辺の道道岩見沢桂沢線一・一キロを通行止めにしている。
 現場近くの立て坑跡では今月四日、爆発音とともに巨大な噴煙が上がっているのが付近住民に目撃されている。
 陥没は十日午前八時ごろ、土地を所有する建設会社社員が見つけた。八日午後から十日朝までは無人で、その間に崩れたらしい。三笠市消防署によると、現場は道道岩見沢桂沢線から百メートルほど離れており、すり鉢状に陥没、現在は水がたまっている。
 付近住民の避難などはなく、現場から約三百メートル離れた場所にある新幌内小も十一日、通常の授業を続けた。
 噴煙が上がった立て坑跡と、陥没した現場との関係は分かっていないが、三笠市に住む旧幌内炭鉱の元従業員(71)は「立て坑の下から、水平方向に坑道が無数に走っており、どれだけ広がっているか把握している人はいないだろう。別の場所で陥没が起こっても不思議ではない」と話していた。

(北海道新聞より引用)

2008年3月6日木曜日

道路財源で職員旅行 国交省所管財団法人 2000万円を捻出

国土交通省が所管する財団法人「公共用地補償機構」が、2003-07年度の5年間に職員旅行の費用をほぼ丸抱えする形で計約2080万円を支出していたことが6日、分かった。同機構の事業収入の約7割は道路特定財源を原資とする道路整備特別会計から得ており、実質的には道路特定財源から旅費の大半が捻出された形になる。
 指導監督する国交省土地・水資源局は「違法な支出ではないが、国民から疑問を抱かれることは見直しが必要」と機構に指示。機構は「福利厚生の一環で特に問題があるとは考えていなかった」としているが、来年度からは取りやめることを決めた。
 国交省によると、職員旅行は毎年、1泊2日の日程で実施し、北海道の札幌や小樽、愛知万博、宮城県の松島などを訪問。各回、職員44-55人が参加し、旅費は400万-460万円。1人当たりの額は約8万-9万円。
 しかし、職員の自己負担は最大でも7400円。

(北海道新聞より引用)