2007年12月22日土曜日

過酷な自転車レース「シクロクロス」 北海高2年・高宮君、世界へ

札幌市豊平区の北海高校二年高宮正嗣君(17)が「シクロクロス」と呼ばれる自転車競技の世界選手権ジュニアの部(十七、十八歳)に出場する。森林の中の悪路や公園の階段など多彩なコースを走る過酷な競技で、道内の高校生が出場するのは初めて。高宮君は来年一月下旬の大会に向け、二十二日から、鹿児島県で強化合宿を行い、大舞台に臨む。
 シクロクロスは自転車競技選手の冬季トレーニングとして発達し、欧州で盛んな競技。自転車をこぐだけでなく、障害物を乗り越えるために、自転車を持ち上げて走ることもある。
 高宮君は昨年四月から、自転車のロードレースやトラック競技の練習を始めた。当初は子どものころから取り組んでいたアイスホッケーのための体力づくりが目的だったが、自転車の方が楽しくなり、今年一月に札幌の自転車競技チーム「equipe-mistral」(エキ ップ・ミストラル)に加入。四月から本格的にシクロクロスを始めた。
 チームの大山智監督(49)が「競技歴が短いのに、素晴らしい身体能力とバランス感覚を持っている」と評価するように、めきめき実力を付けた。今月九日に大阪府で開かれた「全日本シクロクロス選手権大会」のジュニアの部で十人中二位に入り、世界への切符を手に入れた。
 週一日の休み以外は午前四時に起床。登校前の三時間と放課後の二時間、自宅近くの山道を自転車で走り、スポーツジムで筋力トレーニングに励んでいる。
 「泥道でも、障害があっても、走り続けるのがシクロクロスの格好良さ」と高宮君。合宿は来年一月十五日までで、正月休みを返上し、鹿児島県の鹿屋体育大学で練習に取り組む。
 大会は一月二十六日にイタリア北部のトレビゾで開かれる。「合宿で精神面を鍛え、世界に少しでも近づけるように思い切って走りたい」と闘志を燃やしている。

(北海道新聞より引用)

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